田中芙弥佳展も残すところあと3.4日となりました。
たくさんの方が、芙弥佳さんの展示を楽しみにしていてくださったことが伝わって、
中には四国から日帰りで駆け付けた方もいらっしゃって、その人気に驚いています。

今回の展示は、「めでたし~瑞祥のけものとかみさまたち」というタイトルがついております。
つまり、人の形をしていながら、人ではないものたちが描かれているのです。

ぐるりと空間を囲むこの作品たちの気配は、どこまでもすがすがしく、静かで、それでいて、視線や意識を向けるとまっすぐに心に何かを届けてくれるものばかりです。

私事ですが、私は秋にメナード美術館で行われていた、舟越桂さんの彫刻展に行きました。
その時に感じたこと、
「人」をモデルに作られたシリーズが展示されている第一展示室と、
最近の、祈りをテーマにして、人ではない存在を作られたシリーズの展示室。

前者の「人」はあくまでも「人」で、その体内や胸中にはあらゆるものが渦巻いているような、そんな気配を放っていて、でも決してそれは私という対象者に向けられているわけではないから、一方通行の何とも言いようのないざわざわとしたもどかしさや不安を感じました。

対して、後者の「人ではないもの」は、同じように人の形をしていながら発する気配は「人」とは全く違っていて、湖面のしんとした美しさのように、見ている私の心までも鎮めるような、静寂の気配。


話がそれましたが、今回の芙弥佳展で描かれている「人ではないもの」たちにも、舟越桂展で感じた「人ではないもの」の気配の静かな美しさを同様に感じるのです。

絵の中では活き活きと躍動し、命がはじけるような深い世界でありながら、
見ているものにざわざわとしたコミュニケーションを必要としない、
美しい存在。

絵描き、田中芙弥佳さんという方の持っている力は、この世界にきっと隣り合ってある崇高な世界を、すっとその筆で降ろすことができるという・・・。

芙弥佳さん自体がこれから様々な経験をし、たくさんのものを見る中で、どういったものが日々降ろされていくのか。
私は、今までとこれからと、時間の軸の中にある田中芙弥佳の仕事すべてをとても楽しみにしています。




先日、3/17の日曜日には、即興のライヴペイントが行われました。
庭に向かって立てかけられた大きな紙に向かって、
40分ほどでサラサラと。


     IMG_4518_convert_20130221185317.jpg


何のイメージも持たずに描きはじめたといわれたその作品は、
限りなく優しいような、残酷なような、多面性を秘めた不思議な絵。
そしてやはり、人ではない崇高な気配を持っていたのでした。

棘という場所に降ろされたその姿。
前回の即興ライヴペイントとはまた違う力強さがありました。


     IMG_4524_convert_20130221185345.jpg



観覧された皆さんはどう感じられたでしょうか。


田中芙弥佳展もあとわずか。
空間を丸ごと使って、これだけの作品たちを一堂に観賞できる機会はなかなか多くはないと思います。
まだ来られていない方、
ぜひ足をお運びくださいませ。

3・24(日)まで。
11:00~18:00
*最終日はランチ貸切のため、14:00よりオープン。


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